見どころ紹介

(4)一之江名主屋敷散歩(瑞江大橋−瑞江駅3.5Km)

●浄興寺 
 浄土宗。文永3年(1266)、源清という僧が草庵を結んだのが始まりで、弘安年間(1278〜88)に記主禅師が開山した。室町時代の連歌師柴屋軒宗長が記した旅日記「東路のつと」の中でも紹介された古刹。天文15年(1546)、北条氏康も「武蔵野紀行」で本堂の前にそびえる松に吹く風のことを記し、これがもとで琴弾きの松と呼ばれるようになった。現在の松は二代目である。境内には下今井村で「新川梨」を創始した大塚宗蔵の記念碑がある。

●八雲神社
 祭神は素戔嗚命。田の神、水の神として信仰された。神紋の「祗園守紋」はキュウリを切ったような図柄なので、土地の人は神紋と同じにならないようキュウリは斜めに切った。また、7月の満月の夜には「笹だんご行事」が行われ、笹の葉につけただんごの間に神符を挟み、そのまま煎じて飲むと万病に効くと信じられていた。

●明福寺(みょうふくじ)
 浄土宗。親鸞聖人が上洛の途中、日照りに苦しむこの村で雨乞いをし、村人を救ったのが縁となり草庵を結んだのが始まりといわれる。親鸞堂には、自作と伝えられる親鸞聖人坐像が安置されている。鏡ヶ池は、聖人が京都へ帰るときに自分の肖像を彫ろうとして姿を映したという池で、その時袈裟を脱いで掛けた松の木が、袈裟かけの松である。

●安養寺
 浄土宗。永禄10年(1567)、栄三大和尚の開山。この寺に祀られる「こんにゃく閻魔」は歯や眼病を患う人々の信仰を集め、毎月16日には、生こんにやくを供えてお参りする人が多かった。

●大雲寺
 浄土宗。元和5年(1619)、梵誉上人(ぼんにょしょうにん)が本所蔵前に開山。その後、幕府御米蔵建設のため押上に移転、関東大震災で被災し、大正14年(1925)に現在地に移った。歌舞伎俳優の墓が多いので「役者寺」ともいわれる。市村羽左衛門(初〜十六代)、中村勘三郎(初〜十三代)、坂東彦三郎(三〜六代)などの墓がある。

●一之江名主屋敷
 旧一之江新田の名主田島家の屋敷。現在のものは安永年間(1772〜1781)の再建で、江戸中期の建築様式をよく伝えるものとして、都の史跡に指定されている。毎週火・水・金曜及び毎月第2・4土曜とその翌日の日曜に見学できる(10:00〜15:00)。有料(中学生以下と60歳以上は無料)。
問合せ:江戸川区教育委員会文化財係 03-3653-5151

●城立寺
 日蓮宗。田島家の菩提寺。墓所には、田島図書の子が寄進した一石丸彫りの露座石造釈迦如来像が安置されている。

●明和橋
 新中川の橋を9橋架け替え、2橋を新設する新中川橋梁整備計画の第一弾として、平成4年に完成。新しい都市空間の「門」をモチーフに設計された、4本の塔を持つアーチ橋。旧橋と比べて、歩道部分が2m、車道部分が3m広く、新たにバルコニーも設けられている。全長136.6m。

 

[TOPへ]   [沿道のコラムへ]   [コースガイドに戻る] 

Copyright© 1999-2024さんぽみち総合研究所 All Right Reserved
質問等は、こちらまで sampo@e-sampo.co.jp